世界のウイスキー

およそ700種類に及ぶ世界中から集められたウイスキーのテイスティングノートや情報はこちらからご覧いただけます。現在は多くのテイスティングコメントを皆様にお届けするために、バッチ(製造年)違いである同一商品のテイスティングも掲載しておりますので、現在発売されているウイスキーの評価とは限りません。予めご了承ください。

テイスティング

Whisky Magazine ではウイスキー専門家、作家、愛飲家によるテイスティングを毎号開催し、その情報を皆さんにお届けしています。

推奨ボトル

テイスターが判定したポイントの規定によってSilver Recommended(銀賞)もしくは Gold Editors Choice(金賞)が毎号決定します。


ラーセニィ バレルプルーフバーボン バッチC920    61.2%

  • 蒸溜所名: ヘブン・ヒル蒸溜所
  • 地域: ケンタッキー
  • ブランド: ヘブン・ヒル
  • 価格帯: £26-70
  • 入手可能場所: コアレンジ
  • 掲載号:174号

フィービー・カルバーSCORE7.8

香り
刈りたての芝生に、フルーツやナッツバーの甘い匂いが入り混じっている。バニラポッドや、砂糖煮したリンゴに黒糖をふりかけた匂い。木の艶出し剤や、鉛筆の削り屑を思わせるゴムっぽい匂い。
砂糖漬けチェリーのシロップを思わせるオイリーな口当たり。あたたかなシナモンの感触もある。チョコレート入りの洋ナシタルトに、アーモンド味のフランジパーヌ。かすかなバニラの風味があり、麦わらやマジパンの特徴も増している。トーストしたオーク材由来の風味が持続する。
フィニッシュ
オーク材とリンゴの皮を思わせる後味を残し、ドライに霧散していく。
コメント
とても楽めるウイスキーだが、アルコールの辛味がここまで強くなければもっとよかった。

クリストファー・コーツSCORE7.8

香り
最初はやや控えめな印象だが、時間が経つにつれて少しずつ香りも開いてくる。心地よい杉材のアロマに、シナモン、オールスパイス、家具用の艶出し剤、黒糖蜜などの匂いもする。赤い果皮のベリー。ブラックチェリー、プラムワイン、カシスのコーディアル、甘いパイプタバコ。水を加えると、バタースコッチのような印象が前面に出てくる。
辛味が強くて舌がヒリヒリする。だがなんとか次第にまろやかになってくる。シナモンとトフィーの風味が増し、ミルクチョコレートやブリオッシュの味もする。キャンプで淹れたコーヒーや、カシス味のグミ。かすかにコリアンダーシードとクミンの刺激があり、オールスパイスのような口当たりも強まる。加水すると全体が少し甘くなるが、荒々しい印象はそのまま持続する。
フィニッシュ
かなり辛みが強く、オールスパイスとダークチョコレートの後味を残す。
コメント
味わい深いが、その本質をつかむのには少々コツがいる。熱っぽい辛さを手懐けるには、少し水を入れなければならない。